東北大学宗教学研究室(宮城県仙台市、東北大学文学研究科)は、2016年2月20日、21日の両日、東京・港区の青山葬儀所でシンポジウム、「イエ亡き時代の死者のゆくえ」を開催します。
“超高齢多死社会”を迎える日本で、従来“イエ”が担ってきた葬儀とお墓が今後、どうなるのか? この切実な問題について、さまざまな分野の専門家が討論して、明らかにしていこうというシンポジウムです。
これからのお葬式とお墓について、皆で考えるシンポジウム
これまでの日本では、近親者が亡くなると、その子どもや孫といった“イエ”の人々が、地域の人々の力を借りて、お葬式やお墓への納骨を行うのが通常でした。
しかしそうした慣行も、近年の社会が変動していく中で「地縁」が薄れていきます。
戦後、“イエ制度”が消滅し、“イエ意識”も希薄化してきた中で、そのあり方を再考しなければならない時期に入ってきました。
“超高齢多死社会”を迎えるこれからの日本を見据え、専門家と一緒に皆さんも考えてみませんか?
シンポジウム概要
日時
- 平成29年2月20日(土)午後1時~5時 / 2月21日(日)午後1時~5時
会場
- 東京都青山葬儀所(〒107-0062 東京都港区南青山 2-33-20 / TEL. 03-3401-3653)
主催
- 東北大学宗教学研究室(〒981-3214 仙台市青葉区川内27-1 東北大学文学研究科 / TEL.022-795-6022)
スケジュール
2月20日
- 12:30 開場
- 12:30~13:00 青山葬儀所からのご案内
- 13:00~13:10 開会の挨拶 企画の趣旨
- 13:10~13:40 鈴木岩弓(東北大学 教授)「死者を忘れない-“死者の記憶”保持のメカニズム-」
- 13:40~14:10 谷川章雄(早稲田大学 教授)「発掘された江戸・東京の墓-家と個人をめぐって-」
- 14:10~14:40 朽木 量(千葉商科大学 教授)「屋敷墓から見た近世・近代」
- 14:40~15:00 休憩
- 15:00~15:30 山田慎也(国立歴史民俗博物館 准教授)「納骨堂の成立と展開」
- 15:30~16:00 森 謙二(茨城キリスト教大学 教授)「〈家〉なき時代の葬送と法」
- 16:00~16:50 質疑応答
2月21日
- 12:30 開場
- 13:00~13:30 小谷みどり(第一生命経済研究所 主任研究員)「誰が死者を弔い、お墓を守るのか」
- 13:30~14:00 槇村久子(京都女子大学 名誉教授)「個人化・無縁化社会を超える葬送墓制」
- 14:00~14:30 村上興匡(大正大学 教授)「葬儀研究からみる弔いの意味づけの変遷」
- 14:30~15:00 休憩
- 15:00~15:30 コメント 戸松義晴(日本宗教連盟 元事務局長)
- 15:30~16:50 討議
- 16:50~17:00 青山葬儀所からのご案内
定員
- 都民ならびに葬送墓制に関心のある方、先着300名
その他
- 参加費無料
- 事前申し込み不要
当日、希望者は青山葬儀所を見学できます
青山葬儀所は、お葬式やお別れの会、法事法要などを行う施設ですが、シンポジウム当日は参加者の希望に応じて青山葬儀所の見学も可能です。
著名人のお葬式やお別れ会で知られる青山葬儀所って、一体どのような施設なのでしょうか?
日ごろはなかなか見られない青山葬儀所を、この機会に見学してみませんか?
*シンポジウムの内容については、【行ってきました】「イエ亡き時代の死者のゆくえ」。終活のメリットは「自分一人じゃ生きられないことに気付く」ことをご覧ください。