【仰天】富山に新しい葬儀の風習が生まれた? 火葬研大会開催

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一般社団法人火葬研(東京都千代田区、八木澤壯一会長)は2015年11月11日、東京・千代田区の公益社団法人神田法人会会議室にて、火葬研大会――研究発表会2015――を開催しました。

火葬研というとあまりなじみの薄いものかもしれませんが、火葬を中心に葬祭の歴史・実態・あるべき姿などを調査研究する団体です。

第17回となる今回の発表会では、京都女子大学客員教授の槇村久子氏が「多死社会に向かう日本における葬祭施設のあり方」をテーマに公開研究会の後、「平成の大合併と火葬場をめぐる動向について」や、新しい施設の建築事例、またシンガポールやベトナムなど海外の墓地や火葬場について、発表がありました。

火葬場建築の事例としては、福岡県のうきは市火葬場「浄光苑」や、三重県の津市斎場 いつくしみの杜などが紹介されました。

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火葬場で遺族が収骨しない“箱収骨”って?

また、富山県の収骨についての研究発表では、本州の中央部に位置する富山県でどのような収骨方法が行なわれているのか、大きく4つの地域に分けてその地域性について説明がありました。

富山県ではほぼ全域で全部収骨(火葬後の遺骨をすべて骨壺に納めること)が行なわれていますが、例えば石川県に近い地域では遺骨のうち、“のど仏”については「分骨壺に納める」とか、新潟県に近い地域では木製の骨箱に納めるというようにその風習は異なるようです。

さらに、遺族が火葬場で収骨を行わない「箱収骨」という収骨も行われるようです。

これは、葬祭事業者が桐の箱を用意して遺骨を火葬場に引き取りに来て葬儀式場に持ち帰り、遺族は葬儀式場で箱から骨壺へと収骨を行うものです。

高齢の遺族が多い中、長時間火葬場で待っていなければならない負担を軽くしたり、会食等を予定通り滞りなく進められるというメリットがあるようです。

さまざまな地域で、古くから伝わるお葬式のしきたり・風習もいろいろあります。

「箱収骨」も今後、長い年月とともに風習として根付いていくのでしょうか。

 

(文・構成 小林憲行)

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