生前整理の方法とタイミング

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生前整理とは、自分が生きているうちに、家具や財産などを片付けておくことです。物の片付け以外にも相続問題などを明確にすることで、家族間のトラブルなどを防止できます。

生前整理は家族への負担を減らすためでもあるのです。ここ数年、生前整理を考える人が増えていくのに伴い、生前整理のサポートサービスを行う専門の業者なども多数存在するようになりました。

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生前整理している人はどのくらい?

経済産業省公認団体「全国石製品協同組合(全石協)」という業界団体の40~70歳の2,000名を対象にしたインターネット調査では、終活を行なっている人は全体の11%です。「終活」とひとことで言っても、行なっている内容は人それぞれでしょうから、果たしてこの中のどのくらいの方が実際に生前整理を行っているのかはわかりません。

また、環境省のデータ(平成27年リユースの市場動向調査結果)では、60歳以上の方の自らが使わなくなった製品の売却・引き渡し経験は、「過去1年間で利用したことはない」が69.2%と年代別で最も多いです。

こうした調査結果を見ると、多くの方が大切なお品を「整理しない」か「不用品回収業者などに引き渡してしまっている」というのが現状です。

生前整理のメリット

生前整理のメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。

自分の意志で所有物をコントロールできる

自分が元気なうちに自分の意志で所有物をどうするか決めておくことができます。生前整理をすることで、財産の整理ができ、相続する財産と処分する財産などを決めやすくなります。そうすれば、遺言書やエンディングノートなどを作成することも容易になります。

相続問題や家族間のトラブルを避けられる

生前整理を行い、遺書などを作成して自分の意志を明確にしておけば、遺産相続などで家族が揉めることを避けられます。

家族の遺品整理の負担を減らせる

核家族化・少子化、高齢化の現在は、高齢の夫婦2人で住んでいる人や一人暮らしの人も多いと思います。自分が死んだ後は、高齢の配偶者と家族が家の片付けをすべて負担することになります。それに費やす時間と労力は、精神的・肉体的にかなりの負担となります。

また、配偶者に先立たれている場合に孤独死で建物に被害が出ると、原状回復費用を請求されることもあります。家族に余計な負担をかけないためにも、生前整理は必要なのです。

余計なストレスが減り、余生を快適に送ることができる

生前整理をすることで、必要ないものが明確になり、余分な維持費を押さえられる場合があります。

また、毎日暮らす家を整理整頓することで、どこに何があるのかを把握できるようになります。その結果、ストレスも減り、転倒などのけがも防ぐことができます。

そのほかにも、生前整理をしておけば、急な入院などで自分が動けなくなったときも、家族への負担の心配をしなくて済みます。思い出を整理する作業は、認知症の予防にもなると言われています。

生前整理をするということは、ストレスを減らし、老化を防いで、余生を快適に送ることにもつながります。

生前整理の方法

生前整理の必要性はわかっていても、いざ、はじめようとすると、何からはじめればよいかわからない、という人も多いと思います。

不要なものの処分

まずは要らないものを処分することからはじめましょう。長年生活をしていると、意外と要らないものが多いものです。残しておく物や捨てる物を分けて、長年使っていないものは思い切って処分しましょう。

また、家族と一緒に作業を進めていくと、より必要な物、処分する物が明確になります。家族のいる人は、できれば家族と協力して作業することをおすすめします。

財産リストの作成

次に、財産リストを作成します。財産リストを作ることで、どの財産を家族の誰に相続させるのか明確になり、遺言書やエンディングノートを作成しやすくなります。また、相続に関わる税金が必要かどうかわかり、対策も立てられます。

財産リストに記載する財産は、お金に関わるものや換金できることができるものすべてを記載しておきます。借金も相続の対象になるので、記載を忘れないようにしてください。

財産リストを作ることで、どの財産を家族の誰に相続させるのか明確になり、遺言書やエンディングノートを作成しやすくなります。また、相続に関わる税金が必要かどうかわかり、対策も立てられます。

必要な書類と一緒に金額や所在を明記しておくと、家族が探す手間も省けるのでおすすめです。

また、一人暮らしの人や、家族が遠方に住んでいて協力が難しい人は、生前整理サービスを行っている業者もあるので、利用するのも方法のひとつです。

延命措置の意思を明確にする

延命措置については、家族もなかなか決断に苦しむところ。エンディングノート、遺言書などに文字にのことしておくことが大切です。

家族としてはなかなか決断に苦しむところです。だからこそ、元気な時から、確認しておいた方が良いようです。

この時、注意したいのが「文字に残す」ということ。

普通の会話の中だけという程度だと、後々、その場に立たされた時に「あの時、ああ言っていたけど、本当にいいのかな?」とか、「あの時はああ言っていたような気がするけど、間違っていたらどうしよう……」とか、なかなか決断できません。

エンディングノートでも何でも良いので、書いておくことをおすすめします。お葬式の希望なども聞くだけでなく、文字にしておくと後の負担が軽減されます。

実際に、お葬式を終えた方からお話をうかがうと「お葬式は必要ないと言っていたけれど、そういうわけにもいかないし……」と、故人の希望をどの程度叶えてあげればいいのか、悩まれるケースもたくさんあります。

写真を用意しておく

ひとつは、遺影写真になるもの。「遺影に使える写真がない!」ということは実はけっこうあります。

また、家族や親族との写真を改めて撮るという方もいるようです。

特に男性の場合、照れてしまうのか自分の親と2人で写った写真がないという方もいますが、思い返すと意外と淋しいものです。

出来るだけ元気なうちに、一緒に写真を撮っておくと良いようです。「あとあと慌てない」というよりは、「あとあと良かった」と思えることですね。

生前整理のタイミング

生前整理は自分が元気なうちに行うことをおすすめします。病気やけがで体が動かなくなってしまった場合、生前整理をしたくても思うように体が動かず気力も失われ、スムーズに進まないこともあるでしょう。

タイミングとしては、定年退職をしたときや、子どもが独立をしたとき、体の不調を感じたときなどが多いようです。このタイミングは、自分の余生を考えるきっかけとなり、作業をする動機につながります。

子どもから生前整理の提案を受けるということもあるようです。この場合、子どもから指摘された複雑な感情から、提案を受け入れられない場合もあるでしょう。

しかし、子どもから提案をしてくるということは、それだけ自分を大切に思っていて、心配してくれているということです。頭から否定するのではなく、よいきっかけだと思って、真剣に考えるようにしましょう。子どもの協力も得られるので、生前整理がよりスムーズに進みます。

また、生前整理は定期的に行うようにしておきましょう。一度行ったとしても、その後の人生でまた物が増えたり、環境が変わったりする場合があります。「一年に一度は生前整理をする」など期間を決めて定期的に行うと、きれいな状態を保つことができます。

生前整理で買取される品物ってどんな品?

家電、PCタブレット、オーディオ、カメラ、楽器、鉄道模型などはいつも多く依頼されるようです。

また、コレクターが多いジャンルでは、古い品でも価値が下がりづらい傾向があります。例えば、ブランドバッグや時計、オーディオ、楽器、ホビーなどはメーカーも製造を中止したことで希少価値がつくことも多くあります。

買い取ってもらえないのは?

まず、レンタル中やリース中、ライセンス契約の残る品や、分割でのお支払いが完了していない場合などは買取をお断りしています。

また、製造より長期間経過した冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの家電製品や、ベッドなど一般的な家具は買取が困難です。

査定については専門家の判断が必要です。詳しくは専門家にご相談いただくのが間違いないでしょう。

高く買い取ってもらうポイントは?

高い値段で買い取られるものはやはり「きれいで状態の良いもの」です。引き渡す前にホコリや汚れなどをきれいに清掃するだけでも、査定担当者の印象も変わってくると思います。

また、新製品が発売されるタイミングや、エアコン、暖房機器などの季節に関係するような品は需要が高まる少し前に売却するのがおすすめです。

買取を依頼する際に気を付けることは?

パソコン、タブレット、スマホなどを処分する際には、セキュリティ面の注意が必要です。

これらは、重要なデータを消したと思っていても、実は残っている場合が非常に多いです。個人情報などは外部に漏れてしまうと悪用される恐れもあります。買取に限らず、「もう使わないから」と安易に譲ってしまうのは危険です。

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