2018年12月6日、東京湾の海の上で第一回「供養業界女性経営者の会」が開催されました。ライフエンディング業界でも珍しい女性だけの経営者の会。全国から冠婚葬祭互助会、専門葬儀社など人生の締めくくりをサポートする企業の女性経営者17名が集い、仕事のこと、業界のことなど、さまざまな分野について意見交換を行いました。
発起人は、株式会社あすかセレモ代表の正田智子さん、株式会社リンテアライン代表の武藤頼胡さん、そして株式会社ハウスボートクラブ代表の村田ますみさんです。
供養業界女性経営者が発足した理由
お葬式をはじめとした、人生の締めくくり、ライフエンディングにかかわるお仕事。
大切な人との死別をたった今経験した遺族のサポートでは、言葉の一つひとつをその遺族の様子をおもんばかりながら選んでいかなくてはなりません。常に細やかな気遣いが必要でありながら、大きな荷物を運んだりといった仕事もこなさなくてはなりません。
そこに、男女の差はありません。
また、経営者として会社の売り上げのことも、働いている従業員のことも考えなければなりませんし、さらに子育てなど、母親としての役割、家族との時間もあります。
ひとりで抱えてしまいがちなこうした悩みや相談などを自由にできる場として、供養業界女性経営者の会は生まれました。
参加者からは、葬儀の仕事に就いたばかりのころは、「女性なのに、どうしてこんな辛い仕事をしているの?」という世間の目もあり、なかなか周囲からの理解が得られなかったといった声もありました。今では終活の認知度も上がり、以前と比べれば葬儀の仕事についても知られるようになりましたが、まだ、充分とは言えないようです。
女性の視点で見たライフエンディングの仕事
第一回目の会合となった今回は東京湾の上、海洋散骨のブルーオーシャンセレモニーの船を会場に開かれました。
はじめて会うという方も多く、まずは名刺交換から。食事を楽しみながらさまざまな話題が飛び交います。
仕事の話で盛り上がった後は、参加者全員がひとりずつ2018年を振り返ってのニュースを発表しました。「独立して新たに葬儀社を創業した」という発表や、「業務をアウトソーシングする」といったこれからの目標など、ビジネスの話と同時に、「子どもの成長」など家族の話なども話題に上っていました。仕事と家庭の両立というテーマは、経営者だけでなく従業員にとっても重要なことだけに、真剣そうです。
料理はWDI
供養業界女性経営者の会、船上での料理を担当したのは、イタリアンの「カプリチョーザ」や、極上ステーキハウス「ウルフギャング・ステーキハウス by ウルフギャング・ズウィナー」でおなじみのレストランチェーン、ブライダルの株式会社WDI JAPANです。
美味しいのはもちろん、味だけでなく船の上でも食べやすいという要望に見事に応えていました。
自慢の肉料理は、参加者からの驚きの声も上がるほど。船の上とは思えません。
実際に海洋散骨のセレモニーでも、故人の思い出話に花を咲かせながらの食事は、人気のプランです。
終わりに
ラフエンディング業界でも珍しい今回の集まり。多様な意見の中からは、新しいサービスやライフエンディング業界での働き方改革など、これからのお葬式にも関わる動きも生まれそうです。供養業界女性経営者の会が今後、どのように発展していくのか、これからの取り組みが期待されます。