インフォームド・コンセントって何のこと?

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インフォームド・コンセントとは、「説明と同意」とも呼ばれ、医師が患者に対して納得いくまで説明した上で、双方の合意の上で治療の方法を決めるというプロセスのことをいいます。
患者が自分のことを自分で決める権利を尊重したものですが、わかりにくい専門用語や知識の差などのために患者が本当の意味で説明を理解することが困難な場合も少なくなく、その改善にさまざまな工夫や努力が行われています。

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インフォームド・コンセントとは

一般的に「説明と同意」と訳される言葉で、患者と医師などの医療関係者が治療方針を決めるプロセスのことをいいます。
医師などの医療の専門家が患者に丁寧に治療の内容や病気の状態を説明し、その説明に基づいて患者が同意してはじめて治療を開始します。

医療法という法律では、「医療の担い手」は「適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない」と、説明の義務を示しています。この理念は医師だけではなく、看護師や歯科医師、薬剤師など、医療に関わる専門職に広く求められています。
長い間、病気の患者に対する治療のやり方は専門家である医師が一方的に決めていましたが、患者の自己決定権が尊重されないという問題がありました。こうした状況はやがて反省され、患者の自己決定権への意識が高まる中、説明と同意のプロセスが一般に広まってきました。

説明と同意を行う意味

インフォームド・コンセントを行うのは、患者の自己決定権を尊重することが大きな理由です。患者は十分な説明を受けた後に治療を拒否することもできます。明らかに社会の秩序に反するなどの状態でない限り、医療を施す側はその意思を尊重しなければなりません。そして患者は同意した後でも、いつでも取り消すことができます。

また、患者の選択肢を増やすという意味もあります。自分の状態や自分がかかっている病院で受けることができる治療の内容を正確に知ることによって、その知識に基づいた行動をすることができます。例えばセカンドオピニオンと呼ばれるような、他の病院や医師に意見や診断を求めることなどです。

専門職からの説明の工夫

インフォームド・コンセントにおいては、単なる説明ではなく患者が十分に納得していることも必要とされています。医師は、自らが行いたいと考える治療について、メリットとデメリットをきちんと患者側に示すことが必要です。とはいえ、医療は高い専門性のある分野であるため、専門職と患者との間には大きな知識の差があります。専門職であるだけに、自然な言い換えや嚙み砕いた説明がしにくく、うまく患者とコミュニケーションが図れない場合もあります。

医療の専門用語もわかりにくいものが多く、そうした言葉を使って説明されても、患者が理解できないケースもあります。治療も複雑なものになってくると、自分にとって何が最善であるのか素人である患者がすぐに判断できないことも多くあるでしょう。形の上では説明を受けたものの納得できない場合、病院や医師に対する不信感につながりかねません。

専門職の方でも不信感を持たれてしまっては、治療がスムーズに進まないなどのトラブルや、訴訟につながる可能性があります。病院によってはこうしたことをさけるために言葉をわかりやすく言い換えたり、図やタブレットなどを使ってビジュアル的にわかりやすくしたりする工夫をしています。今では説明をやりやすくするIT機器なども次々と開発されています。

また、医療を行う側も、患者の側も、できれば一対一でなく、家族の同席など複数で説明の場に臨んだ方が望ましいと考えられています。

医療と患者の心構え

医療を行う側には、説明したからといって判断を患者に丸投げするのではなく、患者と信頼関係を作り上げて、患者の自己決定権を尊重しつつも最良の選択を一緒に探る姿勢が求められています。
患者の側も医師などにすべて任せきりにするのではなく、不明なところは遠慮なく質問して、丁寧な説明を納得のいくまで受けながら自分にとって一番いいと思う治療を選ぶことで、より後悔のない選択ができます。

インフォームド・コンセントが難しいケース

インフォームド・コンセントは、患者側に治療方針について判断する能力があることを前提にしたものです。未成年であったり、精神の病気や認知症などによって自分の意思で同意や拒否をすることができなかったりする場合には、基本的には家族の意思によって方針が決まることになります。
事実を告げたことで患者が自殺するような危険があるときには、やむをえず保護者などに説明することもあります。
すぐに命の危険がある救急の患者の場合は事前に説明することが難しいので、治療を行ってから説明することになります。
思想や宗教上の理由などでどうしても拒否したい治療がある場合は、意思を伝えるカードを持つなど事前に準備しておく人が多いようです。

まとめ

医療の専門家から患者に対して説明し、同意を得た上で治療を行うインフォームド・コンセントについて紹介しました。納得がいくまで質問して説明を受けた上で悔いのない選択をすることで、本人も家族も安心して過ごすことができます。普通の治療の場面だけでなく、終末期のケアなどの場面でも考えておくべき概念です。それでも最期は誰にでも訪れます。万一の時に備えて、葬儀社の選択や見積もりなどについてお悩みの方はいつでもご連絡ください。

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