【仏教宗派とお葬式】天台宗・真言宗・浄土宗・浄土真宗・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗の違いとお葬式について

2018年7月7日

宗派とは、主に2500年前頃にインドのブッダが開いた仏教から派生した分派のことをいいます。仏教はインドから中国、朝鮮へと流れ、538年頃に日本に渡ってきました。その弘通の過程で、さまざまな宗派が生まれました。

現在、日本では13宗56派の仏教の宗派が存在しています。そして、人々の生活に密接に関係し、多くの日本人が葬儀で仏式を用いています。

宗派とは、主に仏教から歴史的経緯を経て生まれた分派をいいます。そもそも仏教とは、ブッダ一人が説いた教理です。しかし、二十歳で出家し、悟りを開いてから40年間にわたって説かれた教理は膨大な数にのぼります。

その膨大な教理が所々散らばるようにして広がり、その一つ一つが大きくなり、それぞれの宗派として成立していきました。そして、次第に同じ仏教であっても、宗派によって教理や信仰対象、よりどころとするお経や作法の違いが生まれてきました。

現代でも多くの人が葬儀で仏式を用いていますが、宗派によって葬式のマナーが違うことも宗派の違いを感じ取れる事柄の一つです。

仏教伝来と宗派の派生

仏教の伝来と宗派の派生についてご説明します。

インドでブッダが開いた仏教はその後、時を経て中国、朝鮮半島、そして、公的な記録では、538 年(一説に 552 年)に日本へと伝えられました。当時の日本は神道を主としていたので、外からやってきた仏教に対し拒否反応を示し、当時の二大勢力とされた物部氏と蘇我氏の間で争いが起きました。

物部氏側は神道を守護し、蘇我氏側は仏教を広めようとしました。その結果、蘇我氏側が勝利し、日本において公式に仏教が認められたのでした。

その後、仏教は鎌倉時代初期までに8宗派になります。

8宗とは三論、成実、倶舎、法相、華厳、律の南都六宗と天台宗、真言宗です。さらに、鎌倉時代に入ると、時代背景の影響を受けて、法然の浄土宗、親鸞の浄土真宗、日蓮の日蓮宗、また、栄西や道元による、禅宗系の臨済宗と曹洞宗など、新たな宗派が出てきました。

そして1940年に施行された宗教団体法以前に、法相宗・華厳宗・律宗・天台宗・真言宗・融通念仏宗・浄土宗・臨済宗・真宗・曹洞宗・日蓮宗・時宗・黄檗宗が仏教宗派として公認され、13 宗 56 派になり、現代に至る宗派が形作られたのでした。

各宗派と宗派のマナー

主な各宗派の簡単な紹介と葬式マナー、お焼香とお線香のあげ方の違いを比較してご紹介します。

平安時代の仏教宗派

平安時代に生まれた宗派をご紹介します。この時代には最澄と空海という二人の偉大な指導者が生まれ、天台宗と真言宗を開きました。

天台宗は伝教大師・最澄が日本に広めた宗派で法華経が基本経典とされています。総本山は比叡山延暦寺です。天台宗式のお葬式では特に定めがなく、お焼香は1~3回でよいようです。お線香は3本とされています。

 

次に真言宗です。大日経を経典として真言宗を開いたのは弘法大師・空海です。総本山は高野山金剛峯寺。葬式マナーはお焼香は額に3回、線香は3本立てるとされています。

鎌倉時代の仏教宗派

次に鎌倉仏教についてです。鎌倉時代には多くの宗派が生まれました。その要因として、平安末期から鎌倉時代にかけて政治の実権が貴族から武士へと移る転換期であったこと、また、天災・飢饉・疫病などによって民衆の苦しみが深まっていたことなどがあげられます。

また、仏教史観から、世の中が乱れるとされる末法の時代にあって、先行き不安な民衆の救いとして、新しい宗派が次々と生まれてきました。

 

浄土宗は法然が阿弥陀経を経典として開きました。阿弥陀仏の御名、念仏をただひたすらに称えることによって極楽浄土にいくことができると説きました。総本山は知恩院です。お焼香は特に定めがなく、お線香は1本のみとされています。

 

次に浄土真宗です。浄土真宗の宗祖は親鸞聖人です。親鸞は、法然の唱導した浄土門の念仏の教理こそ真実の教理(=浄土真宗)であると考えました。

親鸞はそれまで仏教では禁止されてきた「肉食妻帯」のほか、「悪人正機」を唱えたことで有名です。総本山は、本願寺派が西本願寺、大谷派が東本願寺です。お焼香は額にいただかずに1回で、お線香は1本を折って寝かせます。

 

次に禅から派生した宗派として臨済宗と曹洞宗をあげます。

座禅によって悟りを開く宗派です。臨済宗は栄西が、曹洞宗は道元が中国から日本へと伝えました。禅は特に武士階級に好まれ、水墨画、能、茶道など、文化にも大きな影響を与えました。総本山は臨済宗が妙心寺、曹洞宗は永平寺・總持寺が大本山とされています。

臨済宗は、お焼香は額にいただかずに1回、曹洞宗は額に1回あげ、2回目は額にいただかないとされています。お線香は共に1本です。

 

最後に日蓮宗です。日蓮聖人を宗祖とします。法華経を基本とし、南無妙法蓮華経と唱えることが教理です。日蓮は鎌倉を中心に熱心な布教活動を展開し、幕府に対して法華経に帰依すべきことを訴えましたが聞き入れられず、度重なる法難を受けました。日蓮宗の総本山は身延山久遠寺とされています。

お焼香は額にいただかずに1~3回、お線香は1~3本とされています。

宗派ごとの葬儀の特徴

同じ仏式のお葬式でも、それぞれの宗派によって、葬儀が意味することは異なるケースもあります。同様に、儀式の流れや作法、マナーには違いがあります。

天台宗の葬儀の特徴

天台宗では、顕教法要・例時作法・密教法要の3つの儀式で故人を送ります。

>>天台宗の葬儀の特徴 – 流れ・マナー

真言宗の葬儀の特徴

真言宗の葬儀は、故人を大日如来のもとに送るための儀式とされています。

>>真言宗の葬儀の特徴-流れ・マナー

浄土宗の葬儀の特徴

浄土宗の葬儀は、阿弥陀仏を信じ「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えるものは、極楽浄土に往住できるという法然上人の教えに基づいて行われます。

>>浄土宗の葬儀の特徴-流れ・マナー

浄土真宗の葬儀の特徴

浄土真宗の葬儀は、阿弥陀如来に感謝の意を表すための勤行という意味があります。

>>浄土真宗本願寺派の葬儀の特徴 – 流れ・マナー

>>真宗大谷派の葬儀の特徴 – 流れ・マナー

臨済宗の葬儀の特徴

臨済宗の葬儀には、「亡くなった人が仏の弟子となり、修行の道に入り、自分の仏性に目覚める儀式」という意味があります。

>>臨済宗の葬儀の特徴-流れ・マナー

曹洞宗の葬儀の特徴

曹洞宗の葬儀は、授戒の儀式と引導の儀式の2つの儀式で故人を送ります。

>>曹洞宗の葬儀の特徴-流れ・マナー

日蓮宗の葬儀の特徴

日蓮宗の葬儀は、題目を唱え、故人を霊山浄土へ旅立たせる儀式です。

>>日蓮宗の葬儀の特徴-流れ・マナー

宗派がわからない場合はどうすればいい?

宗派がわからない場合、お葬式をどのお寺に依頼すればいいのかがわからなくなるという問題があります。

このような場合、解決方法としては、実家や親せきに確認するというのが一般的です。先祖のお墓がどのお寺にあるかを確認すると、その家の菩提寺や宗派がわかります。また、仏壇などの飾り方、位牌に刻まれた戒名などで宗派がわかる場合もあります。

>>【ヤバイ】自分の家の宗旨・宗派がわからない!お葬式、どうしたらいい?

まとめ

仏教が日本に伝来してから、宗派の系譜が成立に至るまでの道程を簡単に説明しました。今では13宗56派から、さらに新興宗教などが派生し、仏教系だけでも相当な数の宗派が存在しています。

それに従って、葬儀の方法や様式もそれぞれです。ご自分の宗派はどこか、どういう様式なのか、どこで葬儀をすればよいかなど、お悩みがある方も多いのではないでしょうか。当社ではご相談やお見積もりを承っております。お気軽にお問い合わせください。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

5/5 (11)