近年では、家族葬が多く簡素化して来ているようですが、故人の人生最期のお別れは、故人との関わりを持って下さった方々に、故人を忍び、故人との思い出を心に思い浮かべ、故人に語り掛けて冥福を祈り、故人が迷わず冥土の旅に出かけられるよう送り出して欲しく、多くの方々に参列していただけたらと思います。

親戚の葬儀だった。しばらく会っていなかったので、どうしても最期に一目会いたくて駆け付けた。斎場は伊勢崎駅からすぐで、タクシーの人も周知の場所だった。天井の高い厳かな部屋で、大勢の人を収容してもあわただしさを感じさせない静謐な空間だった。スクリーンに在りし日の姿が映し出されアナウンスが読み上げられると、思い出が混みあげてきて苦しくなったが、スタッフも頭を垂れ一体感を醸し出していて、思い切り泣くことが出来た。トイレや待合の清掃も行き届いており安心だった。