自宅で妻の介護をしながら、人生は公平にできているって感じました

いい葬儀【記事監修】
いい葬儀

記事監修いい葬儀

体調を崩した妻を、千葉のありとあらゆる大きな病院に連れて行きました。

――奥様はどのような方でしたか?

中川様

結婚したんだから、もちろん素敵な人。
一言でいうと、温和な人でしたね。
2人とも銀座にある会社の社員食堂で勤めていて。
私はその当時、仕事をしながら定時制の学校に通っていました。
苦学生と言うと聞こえが良いけれど、勉強はしなかった。
妻は子供ができて仕事を辞めてからはずっと専業主婦でした。
子供は男ばかり4人です。
妻との思い出はいっぱいあるけど、やっぱりこの家を建てた時かな?
全部彼女に任せました。
あとは旅行に行ったこととか。
私はホテルの料理人でしたからいろいろな施設を利用できました。
グループ会社の中でも一番きれいなホテルに出向になった時に一緒に行こうと誘ったのに来なくて。
今思えば、あのころから調子が悪くなっていったみたいです。
妻には生前、「出産でおなかが苦しくても、あなたは平気で寝てた」とよく言われました。
イクメンとか盛んに言われている今だったらとんでもない話なのでしょうけど、昔の男はそういう風に育てられていましたから。
ただ、自宅介護で彼女の世話をした時に感じたのが、人生って公平にできている……若いころ、子供の世話なんかやらなかったから……。
我慢強くて血が出ていても病院に行かない。
痛いところは本人にしかわからないのに、言わない。
我慢したって何の役にも立たないのに。
妻が体調を崩してから、私は彼女を千葉のありとあらゆる大きな病院に連れて行きました。

――ご自宅で介護をされていたんですね?

6月に退院してから約1ヶ月間、自宅で介護しました。
病院に入っていても、たいしたことはもう何にもできなかったようです。
あまり食べなくなって。
私が病院食を味見して「これは美味しいよ」とか「ちょっと固いかな」とか言って食べさせていたのだけれど、それもそのうち受け付けなくなった。
だから「家で面倒看るから」って退院させて連れて帰りました。
その時はまだ、妻も歩けたし、普通に会話もできたし、介護認定2だったんです。
「7月一杯は介護するから」って職場にも休みをもらいました。
歩けたからお風呂に入れて髪の毛を洗ってあげたり。
でも本当は体に負担がかかるからお風呂に入れちゃいけなかったみたい。
こっちは知らなかったからね。

ある日目が覚めたら妻がいなくて、びっくりして探したら倒れていたんです。
救急車を呼びましたが、病院は「入院しなくてもいいですよ」って。
あれが最後通告だったんですね。
親せきに「ちゃんと先生に聞いたの?」と心配されましたが、分かっていてそんなこと聞けないですよ。
「末期なんですか?」「最期なんですか?」なんて聞けるわけがない。「覚悟なんてできてるよ」って答えてやりました。
最後の日は、肩で息をするようになったのでまた救急車を頼んで病院に着いたら、「何の手当もできません」って言われました。
「じゃあ待ってるだけですか?」って尋ねたら「ちょっと待ってください」ってペンライトで瞳孔を見て、聴診器を当ててから、「旦那さんの時計に合わせますから」って言われました。
「5時5分ご臨終」って。
癌は痛いって聞いていたから、苦しまなかったのはいいけれど、ものの15分かそのくらいでした。
湿布みたいに貼って使う痛み止めとかももらっていたんだけれど、一枚も使いませんでしたね。
我慢強いからか、痛いってことは言わなかった。

霊柩車は葬儀社の社長が自ら運転してくれました。

――「いい葬儀」にはご子息様がご連絡をくださいました。

インターネットとか三男と四男が詳しいのかな?
全部やってもらった。
病院で葬儀社を探すように言われて、「じゃあどこか紹介してくれるんですか?」って聞いたら「うちの病院ではそんなことはしません」って、近隣の葬儀社の一覧表をくれました。
その中に、私の姉が受付をやっていた葬儀社があったので自宅まで遺体を運んでもらいました。
そこは会館もできたててきれいでしたが「うちのお葬式は高いですよ」と自分でいうくらい高かった。
ただ、「自宅までお連れしますが、お葬式はほかの葬儀社に依頼しても良いんですよ」ってアドバイスをしてくれたんです。
ちょうど妹もその少し前に葬儀を経験していたからいろいろと教えてくれて、それで子供たちが「いい葬儀」を見て、アラキさんを紹介してもらいました。

――ご紹介したアラキさんはいかがでしたか?

お通夜の時、棺のところに遺族が行ってお線香をあげるものだと思っていたら、アラキさんは遺族がいる控室に故人を連れて来てくれた。
一番下の孫は家も近かったから帰りましたが、あとは子供たちも皆一緒に過ごせました。
いろいろお願いもしやすかった。
写真を撮ってもらって、きれいに撮れていたから焼き増しをお願いしたけどこころよくやってくれたし。
良心的でしたね。
社員の教育が行き届いている。
上の指導者が良ければ社員も良くなる。
それだけで充分じゃないかな?
あと、食事が良かった。
私も料理人をしているのでよく分かりますが、ここの料理は美味しかった。
煮物もうまいし、寿司もしっかりしていました。
普通、通夜振る舞いと言えば、乾きものばかりで寿司も機械で握っているようなものですよね。
でも、ここの料理はちゃんとしていました。
担当者は中村さんという方でしたが、霊柩車は社長さんが自ら運転してくれたみたいなんです。
やっぱり運転が全然違うんです。
信号とかで止まる度に、ほかの車を優先させる。
なかなかできることじゃないなって、この人違うなって思っていたら、話の途中で「あれ? この人がこの葬儀社の社長なのかな?」って気が付きました。
アラキの荒木さんって、社長だったんですね。

――中川様からいただいたアンケートでは価格面でも良い評価をいただいています。

他社と比較しても、希望に合わせてくれましたし、見積りより請求額の方が安かった。
普通は見積りよりも上がっていくのが常だと思っていましたが、下がっていましたね。

遺骨を自宅に置いておいても良いのかなとか、考えることはたくさんあります。

――最近ではお葬式の形も変わってきていますが、お通夜と葬儀・告別式を行ってどうでしたか?

中川様

お通夜もちゃんとやるっていうお葬式しか、私たちの世代は知りません。
「何とか葬」とかいろいろなお葬式があるみたいですが、実際にやるってことになったら、なかなか踏み切れないのではないかと思います。
今、お墓を探していますが、樹木葬とかもありますよね。
伝統が良いのか悪いのかは分かりませんが、安いお墓は柵が無いんですね。
子供たちなんかはそれを見て「これペットのお墓じゃないの?」とか、好きなことを言っていました。
昨日も2ヵ所見てきました。
新しくできた霊園に行ったら、まだお墓も何も建っていないんです。
そんなところで石の見本を見せられても、どんなお墓が建つのかなんていうイメージはわきません。
家の外装工事のように「こうなります」っていうものを見せて欲しいってお願いしました。

――これからお葬式を考えなければならない方にアドバイスをいただけませんか?

中川様"

必ず来るものだから、慌てないように準備はしておいた方が良いね。
私はまさか自分の妻がこんなに早く逝くとは思っていなかったけれど、そういえば本人は「互助会に入ろう、互助会に入ろう」って言っていました。
仏壇も、女房が本人で浅草に行って買ったものです。
今、一番の悩みは、四十九日の法要を自宅でやろうと思うのですが、ここに皆が入れるのかな? ってことです。
座布団も必要ですが、20枚も買ってしまったら、その後どうすればいいのかな? とか、私の兄弟も高齢だから椅子を貸してくれるところはないかな? とか。
お坊さんがいらして位牌に魂を入れてくれるんですよね。
お墓も決まってないけれど、遺骨は自宅に置いておいても良いのかなとか、考えることはたくさんあります。
あとは、妻の母が健在なんです。
今回の葬儀には来られなかったけれど。
だから今度会う時になんと言えばいいのか、それが辛いです。

いい葬儀【記事監修】
いい葬儀

記事監修いい葬儀

2000年に提供を開始した「いい葬儀」は、日本全国6,000件以上の葬儀場・斎場をご案内、葬儀口コミを20,000件以上掲載している日本最大級の葬儀相談・依頼サイトです。専門相談員が24時間365日電話による対応を行い、相談件数は累計94万件以上。お客様の希望される地域や予算に合った葬儀見積もりを比較できるほか、葬儀に関する知識や葬儀社選びに役立つ情報をお客様にお届けしています。

CVエリアギフト(PC)
いい葬儀お客様センター 0120-932-767 24時間365日無料相談
事前の問合せでギフト券最大10,000円プレゼント 見積もり請求はこちら簡単1分! 無料相談
CVエリアギフト(SP)
リコメンド(PopIn)
ご遺族様インタビュー
はじめてのお葬式ガイド

葬儀・お葬式を地域から探す