お葬式で分からない言葉とマナー「お布施」

お布施のイメージ
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通夜での司会にうかがうと、喪主様からよく聞かれることがあります。それは、「お坊さんにいつお布施を渡せばいいですか?」ということ。

また、中には、「お布施ってそもそも何ですか?普段、お寺とのご縁がなくて…」とおっしゃる方も珍しくありません。

「知っているようで意味がよく分からないお葬式の専門用語とマナー」。今回はお布施について、そして、お布施を僧侶にお渡しする際のマナーをご紹介します。

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お布施の意味と由来

そもそも「お布施」って何でしょう?お布施(布施)とは、僧侶へ読経や戒名を頂いた謝礼として金品を渡すことをいいます。

読経や戒名を授かったことへの対価という意味ではないため、読経料や戒名料という言い方はしないようにしましょう。しかし、一方で多くの方からこのようなお話も。「お布施の謝礼はお気持ちで…といわれるが漠然としすぎて一番悩む」。確かにそうですよね。

私の場合は、父を亡くした時、僧侶に謝礼についてストレートに伺いました。お寺様とのご縁が希薄になってきた昨今、直接伺っても失礼ではないと思います。

お布施の包み方

お布施は半紙に包むか中袋に入れて、奉書(ほうしょ)紙で包みます。奉書紙は、昔から官府の公文書などに用いられてきた格式高い紙で、デパートや文具店、インターネットでも購入できます。表書きには「御布施」「お布施」と書きます。もしくは、何も書かずに空白でも構いません。

今は市販の封筒に「御布施」とプリントされているものもあります。その場合は、中袋に入れず封筒に直接いれてもかまいません。中袋の裏面には、住所・氏名、そして中に入っている金額を必ず書くようにしましょう。

お布施を渡すタイミング

次に皆さんが心配されるのがお布施を渡すタイミング。

かつては、通夜、葬儀と二日間の儀礼を終えてからご挨拶をかねて僧侶にお持ちするのが礼儀とされていましたが、そうした時間が取れない喪主や遺族が増えたことから最近は通夜の開式前に僧侶にお渡しするケースが増えてきました。

お渡しする際、まずは僧侶におつとめ頂く感謝の言葉を添え、お布施は「切手盆」といわれる小さな黒いお盆に乗せて渡すか、袱紗(ふくさ)から取り出してお渡しするのが丁寧でしょう。切手盆は葬儀社の備品として用意されています。

なお、参列者の対応などで時間がなく、お布施を渡すタイミングが合わなかった場合は、通夜の終了後に渡しても構いません。

今回は「お布施」をテーマにご紹介して参りました。僧侶とのやり取りは緊張されるかと思いますが、私たち係りの者がタイミングを見ながら僧侶控室にご案内致しますのでご安心ください。

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