木野島光美の「女性のためのお葬式のマナー」


宗旨によっても変わる「忌み言葉」

テレビ朝日の『芸能人格付けチェック・スペシャル』という番組で、大御所芸能人の方々の品格チェックをさせていただく監修役として出演させていただいた時のこと。
冠婚葬祭マナー研究所として私はスピーチ編を担当させていただきましたが、百戦錬磨の大御所芸能人の方々も品格あるスピーチを突然ふられ非常に困惑し緊張されていました。

忌み言葉とは

冠婚葬祭のスピーチというだけに、中でも苦労されていたのが「忌み言葉」。人生の二大儀式だけに失敗があっては取り返しがつきません。
「忌み言葉」とは、使ってしまうと縁起が悪いと受け取られてしまう言葉です。つまり、冠婚葬祭の意味合いを考えて避けたい言葉のことであり、「忌み言葉」を避けるようにすることが最低限のマナーです。
日本人ならではのきめ細やかな配慮が、言葉使いにも反映されてきたということです。
そこで、改めてお葬式では避けたい「忌み言葉」について再確認しましょう。
例えば下のような、不幸が重なることを連想させる言葉がNGワードになります。
 

重ね重ね
たびたび
またまた
重々
いよいよ
再三
ますます
返す返すも
次々
追って
再び
続く


ちなみに宗旨別でも「忌み言葉」があります。
仏式のお葬式の場合は前述の言葉のほかに、無念の思いや、つらく苦しい思いなどが晴れない、報われないことを連想させる、次のような言葉は避けましょう。
 

浮かばれない
迷う


一方、神式・キリスト教式のご葬儀では、仏式のお葬式では一般的に使われている言葉もNGになることがあります。次のような言葉には気を付けましょう。
 

成仏してください
供養
冥福
往生


キリスト教ではさらに「お悔やみ」も「忌み言葉」となります。
キリスト教において死は永遠の命のはじまりであるとされているため、故人の死を悼(いた)むお悔やみの言葉は不要とされています。喪主様やご遺族にお声をかける際には、「安らかな眠りにつかれますようお祈り致します」がベストでしょう。

とはいえ、「忌み言葉」にばかり気を取られ慰めの言葉が出てこない、弔意を伝えられない……というのでは心もとないので、インターネットなどであらかじめ調べてから弔問するのが本当の配慮ではないでしょうか。


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