位牌とは、亡くなった人の戒名や法名を記した木製の碑のことです。亡くなった人の魂が宿る場所ですから、どのようなものを購入したら良いのか迷うもの。あらかじめ位牌の価格相場を知っておくことで「品質の割に値段が高いものを購入してしまった」などと後悔しないようにしましょう。
位牌の値段は種類によって変わる
位牌の種類としては、四十九日法要までの間に祀る「白木位牌」と、四十九日までに準備して白木位牌と取り替える「本位牌」があります。
本位牌は、加工や形で大きく分けると塗位牌、唐木位牌、モダン位牌の3つに分けられます。
塗位牌は、漆や金粉、蒔絵が施されているもので高級感があり、昔から親しまれている位牌です。塗位牌には、合成漆と本漆の二種類があり、使われている漆の種類によって値段が変わります。
本漆の場合は、塗り、研ぎ、磨きなどの工程を合成漆よりも手間暇かけて行うため、値段も高くなります。
唐木位牌は、黒壇や紫壇といった唐木の木材を使用した位牌で、正倉院の唐木細工にも用いられるなど重量感があり、美しい木目が特徴です。素材の木目を活かすために透明な塗装をしており、木材の質によって色合いや艶などの見た目も変わってきます。
唐木位牌は素材だけではなく、台座の装飾などによって値段が変わります。
モダン位牌は現代的なデザインが特徴で、洋風のリビングにおいても違和感がないため最近人気のスタイルになっています。塗位牌や唐木位牌などの固定観念を超えて自由な発想で作られたデザインが特徴で、中にはクリスタル素材でできたものもあり、故人の趣味や意向が反映されやすくなっています。
位牌の値段と購入する方法
位牌を購入する際にはまず、位牌の大きさや位牌に入れる戒名、梵字を伝える必要があります。
価格帯としては、塗位牌の場合、合成漆で仕上げたものなら1万円前後から購入できます。
唐木位牌の相場は、2万円から5万円になります。
モダン位牌の価格は、素材やデザイン次第ですが3万円位のものが多いです。
最近では、安いものも売り出されていますが、長く付き合うものなのでよく考えて購入する必要があります。
忘れてはいけないのは、位牌は購入しただけで終わりではなく、亡くなった人の魂を位牌に入れる「開眼供養」が必要となることです。開眼供養は通常、四十九日法要で行われ、それまで使用していた白木位牌から魂が抜かれ、本位牌に魂が移ることになります。そこではじめて位牌を拝むことができるようになります。
位牌に関する情報はいい葬儀の姉妹サイト「いい仏壇」でも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。