「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」作品集

子どもたちへの手紙

ママ大好き

吉田 かほり(愛知県日進市)37歳

意識がなくなる少し前、「ママ大好き」と言ってくれたね。
甘えん坊のママっ子、毎日何度も言ってくれていたこの言葉、もう二度と聞けなくなりました。
陽哉、太陽の陽の字を「はる」と読み、はるや。
パパが素敵な名前をつけてくれた日から九年。
心優しく、背が高く、算数と体育が得意な元気いっぱいの小学四年生に成長してくれたね。
今年は運動会の応援団に立候補する、少年野球ではピッチャーをやると、希望にあふれていた春。
あなたの脳に異変が起こっていたなんて。
突然倒れて大手術の後一週間、意識不明のまま陽哉は死んでしまった。
陽哉のすぐそばにいたのに、守ってあげられなくて、代わってあげられなくて、泣いてばかりで、無力なママでごめんね。
三人兄妹の真ん中の陽哉。陽哉は一番ひょうきんで、いつも家族を笑わせてばかり、明るい雰囲気につつんでくれたね。
親族、お友達、少年野球の仲間も、みんなが言うよ、陽哉はいつもニコニコの笑顔だったって。
写真を見ると、はみ出しそうな無邪気でやんちゃな笑顔でいっぱいです。
ねえ陽哉、あなたに二度と会えないなんて嫌だよ、耐えられないよ。
ママの心は叫んでいるよ。
愛おしくて会いたくて抱きしめたくて、切なくてさみしくて苦しくて。
もっと一緒にいたかったのに、成長していくあなたの隣にいたかっただけなのに。
体が引きちぎられるような痛み、ママは初めて経験したよ。
陽哉のお兄ちゃん、とてもたくましいよ。一緒に通った少年野球、元気に頑張っているよ。陽哉の明るさたくましさは、お兄ちゃんの中で生きているよ。
陽哉の妹、とても優しいよ。ママが泣いていると、ママを抱きしめて背中をトントンとしてくれる。陽哉の優しい心は、妹の中で生きているよ。
通学路や野球のグランド、あなたがいたはずの場所を見る度、ママの胸は締め付けられ、息が苦しくなる。
歯を喰いしばって生きていくというというのは、こういう事なのかと思う。
悔しいのはママじゃなく、もっと生きたかった陽哉のはずなのに。
陽哉のことは、ママが大切に愛情いっぱいに育てて来たと思っていた。
でも違ったね、愛情をいっぱいもらったのはママの方だった。
ありがとう陽哉。本当にありがとう。
ずっとずっと大好きだよ。


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