「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」作品集

子どもたちへの手紙

ありがと

かおちゃん(神奈川県横浜市)43歳

あなたがこの世を去って、もう六年が経つんだね。
六月が来るたびに、あなたの眠るお墓を磨いて、可愛い花を挿して、お線香の火付けと戦って。いつも炎がすごくてアワアワしてるの。

あの時、久しぶりの同級生からの電話。
「落ち着いて聞いてよ、Kちゃんが亡くなったんだ」
そんな言葉、ドラマでしか聞いたことないよ。
血の気が引きながら、なんで連絡してきたのって勝手なことを思ってた。
身内の方からも、あなたの突然の知らせを聞いて、嘘であってほしいと願い、安置所に駆けつけたけど、冷たい金属の箱の中にいたあなた。
通夜では、白い箱の中にいたあなた。
その冷たい手を握ったとき、お別れを認めたくなくて……。
妹さん、そっけなくてごめんなさい。
人って、辛くて聞きたくないことからは、耳を背けたくなるんだな、あと何回そんな思いをするのかな、なんて、怖さを感じてしまった。

中学、高校と同じ時を過ごしたあなたは、いつも面白くて明るくて、料理上手で、人を笑わせるのが好きだったね。
彼氏が出来たのも、結婚したのも私よりもずっと早かったね。
同級生だけど姉のような存在でした。
「今、この時を楽しまなくちゃね、会えるときは、直ぐに会う。やりたいことは、直ぐにやる」
あなたは教えてくれました。

だから、わたし変わったよ、大切な人達とよく会うようになったよ。
資格を取って、スキルアップしたよ、そしてまた資格を目指して学校行くの。
ありがとう、あなたの存在がわたしを奮起させたよ。
強がりだけど、寂しがり屋のKちゃんを忘れないからね。

あなたに会えて良かった。
ありがと。


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