「今は亡きあの人へ伝えたい言葉」作品集

子どもたちへの手紙

チーム

上野 ゆみこさん(46歳) 北海道小樽市

お父さん、そちらでの暮らしはどうですか?
こちらの近況報告をしますね!
あなたが天国へと単身赴任をしてから2年の間に、こちらはメンバーが一人増えました。
そして今日また更にメンバーが一人増える予定ですよ! 1番(長男)が昨年結婚し、そして今日3月23日、彼は父親になる予定です。
そう!私は46歳にして「おばあちゃん」になるのです。あなたは「おじいちゃん」ですよ!
名前は「真凛(まりん)」と名づけるそうです。

余命宣告を受けた時、あなたは言いましたね。
「おまえはどんな時も凛としていてくれ。この先、俺に何があってもけして取り乱さずに、俺の妻として子供たちの母として、凛として俺を見送ってくれ」と・・・。
あなたとの約束があったから、闘病中も、あなたが息を引き取った時も、あなたの通夜葬儀でも・・・私は泣かなかったよ。 あなたの子供たちも、誰一人取り乱すことなく「凛として」あなたとの約束を守りました。

「家族」のことを、あなたは「チーム」と言っていましたね。
「俺たちはチームだ。そして俺はチームリーダー」だと。 長男を1番、長女を2番、次男を3番、名前ではなく、そう呼んでいましたね。 そして私のことは・・・「番い(つがい)」と呼んでいましたね。

気づいてくれましたか?あなたのお墓の墓詩には戒名ではなく「チームリーダーと記されていることを・・・。
墓石には「未来永劫」という言葉と共に「○○家」ではなく「チーム○○」と記されていることを。あなたの血を受け継いだ、あなたの子供たちらしいアイディアに、私は苦笑しましたよ。

既に何日も意識がない中、突然目を開き「ゆみこ・・・ありがとう」って最後の言葉の直後、あなたは旅立ちましたね・・・天国への単身赴任へと。
あなたが留守の間にチームメンバーが増えましたよ。可愛い女の子が2人も。
単身赴任で不自由しているだろうけど、私はまだ3番(次男)の子育て中だし、孫の世話もあるので、当分そちらには行けそうにないけれど・・・遠距離恋愛も悪くないよね?

いつも・・・いつまでも・・・あなたを想っているからね。
あなたの番いより

【受賞後のお便りより】
ありがとうございます…。
亡くなった主人に届けたい思いは尽きませんが…
現在をしっかり生きていきたいと思います。


夫への手紙一覧に戻る