しきたりから学ぶ兵庫県のお葬式

兵庫県

数字で見る兵庫県のお葬式(N=56)
お葬式そのものにかかった費用の平均 1,293,750円
飲食費の平均 234,821円
返礼品費用の平均 297,321円
会葬者の平均人数 52人
参列者からのお香典の合計の平均 771,429円

[ 鎌倉新書「第一回お葬式に関する全国調査」アンケートより ]

「第一回お葬式に関する全国調査」アンケート結果を見る

兵庫県でお葬式をする

兵庫県の葬儀の進行は、通夜、翌日に葬儀・告別式、出棺、火葬の順で進みます。
基本的に「後火葬」の地域ですが、葬儀の前に火葬を行い、遺骨にて葬儀を行う「前火葬」の地域も一部存在します。
香典返しは、葬儀の際にお返しをする即返しでは無く、四十九日の法要後に香典返しとして半返しをする事が多いようです。

「出棺する時、柩を回す?」

兵庫県の播磨地方の一部では、「三度回し」「棺回し」などと呼ばれる風習があります。
出棺の際に近親者で柩を3度、ぐるぐると回します。
理由としては、柩を回すことで故人の方向感覚を無くし、家に戻れないようにするためです。
「迷うことなく冥土へ赴き、成仏して欲しい」という思いが込められているという説があります。
また、出棺の際、故人の愛用の茶碗を割る風習は全国的に見られますが、川西市では茶碗を割るのは女性の仕事とされているようです。

「供花に樒を使用?」

お葬式には供花をあげ、祭壇の両脇に飾る光景は良く見られます。
全国的には菊などの生花を使うことが多いようですが、関西エリアでは樒を使用する事が多く、兵庫県でも供花に樒を使用します。
この樒とは、古くから日本に自生している常緑樹です。
枯れることが無いので、仏の永遠性をあらわしています。
この樒を葬儀に使うのは、故人に邪気が近寄ってこないための魔除けの意味があるようです。
樒の実には猛毒があるので、土葬を行っていたころは動物が荒らさないよう、墓地にも植えられていたといいます。
また、「香花(こうげ)」とも呼ばれるほど香りが強く、死臭を防ぐために用いられていたのが、供花に樒を使うようになった由来ともいわれています。
この樒からかつては抹香が作られていたようです。

供花に樒を使用?

兵庫県のお葬式に参列する

ほかの関西エリアと同じく、兵庫県のお葬式では、香典袋に黄白の水引を使用する地域がたくさんあります。

「お水で焼香?」

兵庫県神戸市周辺では、抹香で焼香するのではなく、お水で焼香する地域があります。
「水焼香」と呼ばれる儀式で、樒の葉に水をつけ、柩に3回振り掛けます。
火葬場では、焼香器でなく、樒とお水が用意されています。
樒は香木ですから、水に浸すことで、水を香水に変える事ができます。
そのしずくを柩にふりかけて、香りを供える事で焼香と同じ行為になるとされています。

「お葬式に助け合いの隣保班?」

葬儀を手伝う組織は、全国的に見られますが、兵庫県にも、助け合い組織である「隣保班」と呼ばれる組織があります。
自治会などの地域の人たちが隣保班として遺族をサポートします。
通夜の料理の差し入れや、連絡、受付、会計など手伝う内容は多岐に渡ります。
また、岡山県寄りの西部地域では、「株」と呼ばれていて、お手伝いの組織として機能しています。

兵庫県の葬儀社に聞いた、兵庫県のしきたり

神戸市全域 火葬場でのお別れの仕方が、「火種焼香」ではなく「水焼香」といいまして、樒木(一本樒)水にぬらし棺に3回ぬらしてあげるのがお別れです。尚、お顔を見てのお別れはできません。
神戸市一部地域
(長田区・中央区の特定場所)
焼香の際、鉢の横の盆に小銭(500円前後)をおく(全員)。
このお金はお寺がもって帰る(焼香銭)
加東市周辺 髪納め(納髪)という儀式があり、枕経の際に頭の上、左、右と3ヶ所から髪を取り(ハサミで)半紙に包んだものを、出棺後に待ち時間等を利用してその間に寺へ出向き、その髪の入った半紙を寺(菩提寺)に納める儀式がある。約10分程で、出家の意を表すそうです。発祥は不明。滝野地域(加東市)にある光明寺からと言われています。

兵庫県でお葬式を経験した人に聞いた、兵庫県のしきたり

芦屋市 焼香順に気を付ける。留め焼香の儀式は関東にない。(男性 65歳)
山崎町 火葬ではあるが、親類縁者の男性で、棺を担ぎ出す習慣に驚いた。(女性 53歳)