しきたりから学ぶ京都府のお葬式

京都府

数字で見る京都府のお葬式(N=34)
お葬式そのものにかかった費用の平均 1,392,647円
飲食費の平均 348,529円
返礼品費用の平均 367,647円
会葬者の平均人数 61人
参列者からのお香典の合計の平均 520,588円

[ 鎌倉新書「第一回お葬式に関する全国調査」アンケートより ]

「第一回お葬式に関する全国調査」アンケート結果を見る

京都府でお葬式をする

京都府の葬儀の進行は、通夜、翌日に葬儀・告別式、出棺、火葬の順で進みます。
基本的に「後火葬」の地域ですが、葬儀の前に火葬を行い、遺骨にて葬儀を行う「前火葬」の地域も一部存在します。

「柩に友人形を入れる?」

全国的に、友引の日には葬儀を行わないという風習は多数見られます。
友引の本来の意味は「共に引く」、つまり「勝負なし、引き分け」という意味で、縁起の悪い日ではありませんでした。
ところが「共」が「友」に変わり、「友を引く(連れて行く)」すなわち「故人が友を冥土に連れて行ってしまう」という印象を与えるようになりました。
そのため、この日は葬儀が行われず、結果として火葬場が休むようになったからのようです。
京都府では、もともと火葬場が開いているため、友引の日でも葬儀・告別式を行うことができます。
あくまでも迷信ですが、友の代わりとして「友人形」(「供人形」とも書く)を柩に入れる風習が行われるようになったようです。

「供花には樒を使う?」

祭壇の両脇に供花が飾られているのはよく目にします。
通常は、菊などの花を飾りますが、京都府の南部地域では、樒を飾ります。
一般的には樒は枕花として飾られますが、京都では大きな樒が整然と並びます。
樒とは、日本に自生している常緑樹で、香りが強いのが特徴です。
常緑樹のため枯れることが無いので、仏の永遠性をあらわしています。
また、樒の実には猛毒があるので、土葬が行われていた時代には、動物が荒らさないよう、墓地にも植えられていたといいます。
樒を葬儀に使うことで、故人に邪気が近寄ってこないための魔除けという意味が込められていたようです。

「故人の茶碗を割る?」

故人の茶碗を割る風習は、全国的に見られる風習です。
京都では、出棺の際に茶碗を割る風習が広く見られます。
出棺時に玄関で割ることで、「あなたが日常的に使用していた茶碗はもう無いので、迷わず成仏してください」という意思を表しています。
このほか、京都市周辺では、出棺の際に和紙やわらを燃やす風習があります。

「遺族は、拾骨しない?」

夫が妻に先立たれた場合、火葬場に行きますが、妻が夫に先立たれた場合には、火葬場に行かない風習がかつてありました。
火葬場に行った場合、再婚の意思がありととらえられたようです。
また、親より先に子供が死亡した場合、逆縁の不幸といい、親は火葬場に行かないという風習もあります。
これは、子供を亡くした悲しみをこれ以上深くしないという意味だったようです。
どちらの風習も現在ではほとんど行われていないようです。

「京都府のその他の風習」

出棺時に利用する霊柩車にも風習があり、霊柩車の進行方向を可能な限り南または西方向へ出発し途中にある鳥居をくぐらないようにします。
また、火葬場で収骨をする際、竹と木の違い箸を使って遺骨を拾う習慣があります。

京都府のお葬式に参列する

京都府の葬儀の形態は、通夜の翌日、葬儀・告別式があり、その後火葬をする「後火葬」の地域です。
ほとんどが、「後火葬」ですが、一部「前火葬」の場合もあるようなので、事前に確認する事をおすすめします。

「香典袋は黄白の水引?」

香典袋に使用される水引は通常、白と黒ですが、京都府の多くの地域では、黄色と白の水引を使用します。
京都は古くから皇室のお膝元です。
天皇家では、白黒の水引を使用するため、まぎらわしくならないよう庶民は黄白の水引を使用するようになったようです。

香典袋は黄白の水引?

京都府の葬儀社に聞いた、京都府のしきたり

京都市周辺
  1. 出棺の際、「迷わず成仏して欲しい」と言う遺族の願いを込めて藁(わら)を焚き故人が使用していた茶碗を割る「送り火」の習慣がある。
  2. 火葬場での収骨の際、竹と木の違い箸を使い、利き腕で遺骨を拾う習慣がある。
  3. 出棺の際に霊柩車の進行方向を可能な限り南行または西行で出発する習慣がある。
  4. 新仏の枕元の机(枕机)の花立てには必ず樒(しきみ)を使用する。
  5. 通夜の参列者には粗供養(菓子等)をお渡しするが、通夜の際には「清め塩」は使用しない。(通夜は弔問であるから告別式とは異なる)
  6. 仏事用の金封の水引は全て白と黄色を使用する。(京都には永年にわたり朝廷、皇室があり、黒と白の水引は天皇家だけが使う水引と色が似ているので間違わないようにするため)
  7. 霊柩車が火葬場に行く時は神社の鳥居をくぐらないように他の道路を通行する。※地域の特性や古くから伝わるしきたりは葬儀には大切な要素であり、それを無視すると葬儀文化が徐々に薄れてゆき宗教界や我々葬儀業界にまでその影響が波及してくるのは必然と考える。現在既に影響が出ているのではないか。

京都府でお葬式を経験した人に聞いた、京都府のしきたり

福知山市 葬儀になると、親戚中が集まり、庭で炊き出しを始める。(女性 42歳)
綾部市 土葬にする。(男性 42歳)
亀岡市 香典袋が生まれ育った地方と違う。(男性 66歳)