しきたりから学ぶ宮城県のお葬式


数字で見る宮城県のお葬式(N=33)
お葬式そのものにかかった費用の平均 1,503,030円
飲食費の平均 386,364円
返礼品費用の平均 440,909円
会葬者の平均人数 74人
参列者からのお香典の合計の平均 906,061円

[ 鎌倉新書「第一回お葬式に関する全国調査」アンケートより ]

「第一回お葬式に関する全国調査」アンケート結果を見る

宮城県でお葬式をする

宮城県は、ほかの東北地方と同じく出棺よりも先に火葬を行う前火葬の地域です。
お寺の都合を伺いながら、お葬式の日程などを決めていきます。

「額に三角形の布を付けて出棺?」

宮城県の一部地域では、出棺の際に男性は白い三角形の布を、女性は白い頭巾をかぶります。
白い布を身につける、すなわち故人と同じ格好をするということで、「旅立ちまでは共に見送る」という思いと、その先は「故人一人で旅立って欲しい」という願いが込められています。
お葬式の時に三角形の布を身に付ける風習は全国各地にも点在していますが、この三角形の布のことを「天冠(てんかん)」または「宝冠(ほうかん)」と言います。
死装束のひとつで、よく幽霊が額に付けているあの三角形です。
白という色には汚れのない清らかな意味があり、この世とあの世を結ぶ霊界の象徴とも考えられていますが、なぜ三角形なのかということについては定かではありません。
ただ、これを付けていないと「閻魔大王に失礼にあたる」といわれることもあるようです。
なお、宮城県では納棺を「入棺(にっかん)」と呼ぶ地域もあります。

額に三角形の布を付けて出棺?

「通夜で“白ぶかし”を食べる?」

宮城県のお通夜では、「白ぶかし」という、もち米に白ササゲ豆(小豆の一種)を混ぜて蒸かしたおこわを振る舞います。
通夜でおこわを食べる慣習は全国各地で見られますが、「おこわを食べることで力を付ける」という意味があるようです。
土葬が主流だった時代、お葬式は言葉通り重労働でした。
故人をしっかり旅立たせ、埋葬するためにもおこわを振る舞ったのかもしれません。
また、松島市近辺では、数年前まで通夜振る舞いがホテルの宴会場で行われていたようです。
ひとりひとりにお膳を出していたようですが、通夜の参列者は人数が判らなかったでしょうから遺族は大変な準備だったと思います。

「近隣の契約講?」

宮城県では郊外などに「契約講」や「講中」とも呼ばれる地域の近隣組織が残っており、10軒程度の家で一単位となって喪家を手伝います。
お葬式は地域の重要な仕事ととらえられていて、会社の仕事よりも地域の葬儀を優先するのが当然と考えられている地域もあります。

宮城県のお葬式に参列する

通夜振る舞いは、各地にみられる風習ですが、宮城県の一部では、お悔やみとして香典以外に1,000円~2,000円を包む地域もあります。

「土葬の時はお金や穀物を入れる?」

宮城県の北西部で土葬を行っていた時は、通夜、葬儀に念仏が行われ、土葬の際には、豆、蕎麦、稗、粟の五穀を混ぜ合わせたものと紙に100万円、1,000万円と書き、これらを入れていたようです。
紙に金額を書き故人に持たせる風習は、東北の各地方に点在し残っているようです。

宮城県の葬儀社に聞いた、宮城県のしきたり

石巻市、登米市等 この地域では、葬列を行う場合(供物・団子・位牌等)を持って寺・墓に納骨に向かう際は、まき銭という、行年年齢の数だけ懐紙に一枚づつ10円玉か100円玉を包み一般会葬者に撒く。
最近は撒くこともありますが、受付で会葬者に渡す場合もある。
また、逆さ別れの場合(親より子が先に亡くなる場合)、親不孝という事で、葬儀・火葬場には行かない事もありますが、最近はさまざまです。
米山町 この地域では、一番最初に作った団子は火葬出棺前お別れの時に枕元に入れる。

宮城県でお葬式を経験した人に聞いた、宮城県のしきたり

仙台市 49日法要と100か日法要を本葬のあとにまとめて行う(男性 41歳)
気仙沼市 特になし。
震災後は簡素化・身内のみが増えた。(男性 53歳)
白石市 香典を受け取らない(男性 56歳)