しきたりから学ぶ青森県のお葬式




数字で見る青森県のお葬式(N=34)
お葬式そのものにかかった費用の平均 1,158,824円
飲食費の平均 327,941円
返礼品費用の平均 269,118円
会葬者の平均人数 65人
参列者からのお香典の合計の平均 836,765円

[ 鎌倉新書「第一回お葬式に関する全国調査」アンケートより ]

「第一回お葬式に関する全国調査」アンケート結果を見る

青森県でお葬式をする

東北のほかの地域と同じように、青森県のお葬式でも広い範囲で「前火葬」が行われています。
この「前火葬」が広く行われるようになった由来として伝わっているのが、津軽藩の初代藩主、津軽為信公のお葬式です。
津軽公は、京に滞在中に死去しました。
しかし、その当時は京から津軽までの道のりは日数もかかるため、まず京で荼毘に付し津軽に戻ってから葬儀を行ったそうです。
この時の葬儀の順序がこの地域の人々の間でも広がり、「前火葬」が行われるようになったという説です。
雪深い地域においては親せきが集まるにしても皆が揃うまでには、時間がかかったことでしょう。
お葬式までの時間も考え、このようなかたちが広がったのかもしれません。
お葬式の大まかな流れは、自宅から出棺し、火葬の後、遺骨を菩提寺に安置します。
そして通夜、葬儀・告別式を行います。
さらに地域によっては取り越し法要といって、告別式の後、初七日法要、埋葬、四十九日法要、百か日法要も行われるとか。
遠方から訪れた方への配慮という意味もあり、本来法要の行われる日にもご遺族はお寺に集まって供養します。
納骨は取り越し法要の前に行われる場合と後に行われる場合があります。
また冬にお葬式があった場合は、あたたかくなって雪が解けたころに納骨します。

「“もがり”ってなに?」

青森県では、「もがり」と呼ばれる独特の風習が行われることがあります。
古代の日本で行われていた儀式にも「殯(もがり)」という習わしがありました。
葬送の前に遺体を仮小屋などに移し、そこで死者とある期間生活をともにするというもので、死者を慰めたり、蘇生を願ったりするという意味があるといわれています。
一方、青森県の「もがり」は、忌中の家の前に1.5メートルくらいの長さの木の棒を2本交差させて、X印にしたものを門に飾るというものです。
いにしえの儀式とは異なりますが、もしかしたら形を変えて残ったしきたりなのかもしれません。

“もがり”ってなに?

「骨壷に収めずに納骨?」

最近では、永代供養墓などで合祀の際に骨壺など容器から出して納骨する場合もありますが、全国的に見ると遺骨は骨壺に入れたまま納骨するのが一般的です。
ところが青森県の納骨の場合、多くの地域では遺骨を容器から出して、直接納骨するというかたちをとっています。
「ご先祖と一緒に眠る」「土に還る」ということを考えると、理想に近い姿とも言えそうです。

青森県のお葬式に参列する

青森県のお葬式は、ほとんどの場合、前火葬です。
故人のお顔を見るために通夜に伺ってもすでに遺骨になっていることも多いので、お別れをしたい場合は、事前に確認することをおすすめします。

「葬儀の日に香典返し?」

即返しとも呼ばれるように、香典のお返し品は、香典返しを兼ねている場合がほとんどです。
会葬御礼をいただき、四十九日後に香典返しが届くことはありません。
このようなかたちは、お返しの方法として全国的に増えてきているようです。
商品は、お茶や海苔の詰め合わせが多く、親族など高額な方は、あらためて商品を送ります。
また、記帳を別にする習慣も無いようです。
香典袋には、住所、名前をきちんと書いておきましょう。

青森県でお葬式を経験した人に聞いた、青森県のしきたり

青森市~弘前市~むつ市地方 関東地方は一般的に告別式後に火葬するが青森地方は通夜の前に火葬する。(男性 65歳)
八戸市 亡くなった日から3日目か5日目に葬儀する(男性 73歳)
東北町 通夜は全体、葬式は親族のみ(男性 48歳)
佐井村 祖父の地域では、葬儀社を使わず親せきのみで準備し、行うことになっている。
仕切るのは、主に喪主である。(男性 48歳)
地域不明 大根のざく切りを墓の回りにまく、風船が飾られている(男性 53歳)