しきたりから学ぶ北海道のお葬式

数字で見る北海道のお葬式(N=66)
お葬式そのものにかかった費用の平均 1,279,545円
飲食費の平均 319,697円
返礼品費用の平均 315,152円
会葬者の平均人数 72人
参列者からのお香典の合計の平均 928,788円

[ 鎌倉新書「第一回お葬式に関する全国調査」アンケートより ]

「第一回お葬式に関する全国調査」アンケート結果を見る

北海道でお葬式をする

札幌市などの大都市では、家族葬が急激に増えているようです。
かつては町内会が葬儀を取り仕切り、町内会長が葬儀委員長になり、故人の略歴やひととなりを紹介していましたが、現在では町内会が手伝う場面も少なくなり、故人の略歴も葬儀社の司会者が紹介をしています。
死亡通知に新聞の訃報広告を利用することもあります。
地元紙である北海道新聞には、一般の方の訃報広告が並ぶ専用のページが設けられていて、希望によっては訃報の折り込みチラシを入れることもあるそうです。
なかには、町内会の放送で訃報と葬儀日程が放送されることもあるようです。
知らない人はどんなイベントが始まるのかと驚くかも知れません。

「祭壇の前で記念撮影?」

通夜終了後、祭壇の前で遺族、親族が写真を撮影し、後日、親せきに現像した写真を渡す事もあるようです。
広大な地域のため、親せきが全員集まる事が少ないことから始まった習慣かも知れません。

「火葬の順番が逆?」

北海道では道内でも場所によって火葬の順番が違います。
根室地方では、通夜のあと火葬を行い遺骨で葬儀をするようです。
通夜も仮通夜、本通夜の2回行うところもあります。
通常とは逆なので違和感があるかもしれませんが、前火葬といって関東の一部でも見られる風習です。
また、道南など一部の地域では、お葬式の流れが火葬、通夜、葬儀告別式というのが一般的なようです。
通夜の前に荼毘に伏して、通夜、葬儀告別式は遺骨で執り行うというわけです。
北海道は面積が広く、雪が深い地方なので時期によっては親せきが容易に集まれない場合もあります。
そのようなところから通夜や火葬の順番が各地で違うのかもしれません。

「返礼品は?」

「参列者に返礼品を渡し、後日、香典返しを渡す」「葬儀の際香典返しに相当するものを渡す即返し」など返礼品の渡し方には様々な方法があります。
北海道では、1,000円から1,500円位のお茶や海苔を渡し、香典返しにあてる場合が多いようです。
半返しの感覚でいると少ないと感じるかもしれませんが、相互扶助の精神が残る北海道では特別なことではないようです。
なお、地域により、後日、香典返しを渡すところや即返しを行う地域もあります。

「霊柩車が無い?」

告別式終了後、霊柩車を先頭にマイクロバスが続き火葬場に行く光景をよく目にしますが、北海道では遺族たちの移動に使用するバスに棺を納めるスペースがあるので、霊柩車を使用しない場合も多いようです。
霊柩車を希望する場合、葬儀社にその旨を伝えましょう。

「赤飯じゃなくて黒飯?」

北海道の法事では、黒飯のご飯がでます。
慶事には赤飯で、弔事には黒飯です。
赤飯は小豆の茹で汁や色粉で赤くしたもち米を蒸かしますが、黒飯は黒豆を使用してもち米を黒くします。
北海道ではポピュラーな食べ物のようです。

北海道のお葬式に参列する

北海道は広いので、地域により葬儀の形態が違います。
特に火葬する日程が場所により違うので注意が必要です。
故人のお顔を見るためにお通夜に伺ったものの、すでに遺骨になっていたということもあるので、確認してから参列することをお勧めします。

「香典に領収書?」

北海道の葬儀では、香典に領収書が発行されます。
葬儀会場の受付で香典を出すと、その場で封を開けて中身が確認されます。
その後「○○円でよろしいですね」と金額を確認されたうえで、参列者の名前を記入した領収証を発行してくれます。
但し書きも「香典代として」となります。
香典に領収書が発行されるのは驚きですが、千葉県の浦安近辺でも香典領収書があるので、全国には意外とあるかもしれません。
また、北海道では記帳もないので、香典袋にはしっかりと住所、氏名を記入します。

「供花はカラフル?」

祭壇の両脇にある生花は、菊の花を使用することが多いようですが、北海道ではカラフルな花を使用します。
お別れのお花として告別式に使用しますが、お花があまった場合親族等に配ります。
缶詰めや果物のお供物も沢山ある場合、皆で分けます。
キリスト教の葬儀では参列者に余ったお花を配ることもありますが、仏式の葬儀では珍しい光景です。
合理的な地域性が表れているのかも知れません。

北海道の葬儀社に聞いた、北海道のしきたり

札幌市地域 葬儀委員長を立てた葬儀が無くなり、司会者が委員長の役目を行う(略歴等を話す)ケースが多くなってきた。
一般葬が少なく、皆(8割位)が家族葬を希望する。
札幌市内近郊 遺族親族の集合写真の撮影がある時は、通夜終了時に撮影して、翌日の繰上法要(初7日から49日迄)終了時に遺族、親族に世帯毎に1枚づつ持ち帰ってもらう。
小樽市 通夜終了後に、会葬者全員にお茶、ジュース類をお持ち帰り頂く。
昔は、通夜終了後は会葬者全員に茶菓子を振る舞った名残で、昔は座布団に座る事で可能でしたが、近年は椅子等により行わず、お茶・ジュースを渡す様になった。

北海道でお葬式を経験した人に聞いた、北海道のしきたり

室蘭市 香典返しはしない。
葬儀委員長は町会長で町会ですべて実施してくれる。(男性 68歳)
岩見沢市 町会重視(男性 61歳)
瀬棚町 町内の人が手伝う(女性 48歳)